スポーツをする際、
瞬間的な強い力を発揮するときや重いものを持つとき、自方向への力に対して耐えるときなど、グッと歯を食いしばって力を込める。
そんな経験、みなさんもあるのではないでしょうか?
こんなとき、自分の体重のおよそ2~3倍の圧力がかかるとされています。
これは、歯でクルミを割れるくらいの威力を持っています。
そんな力をかけ続けたら、顎だけでなく身体への負担は相当なものになります。
また、歯を食いしばったとき、
全身にグッと力がこもる感じについて。
あれは、筋肉がギュッと縮こまり、固い状態になっているからです。
瞬間的な力を発揮したい時こそ、すごく重要な気がしますよね?
ただ、これは少々間違いです。
ここで、少しイメージしてみてください。
目の前に2種類のゴムがあります。
柔らかく良く伸びるものと、固く弾力があまりないもの。
両方同時にビヨ~ンと伸ばし、同時に手を放します。
さて、どちらが勢いよくバチーン!となるでしょうか?
断然、前者のはずです。
後者の場合、伸ばしている最中にもしかしたらプチっと切れてしまうかもしれませんよね?
そう、これがよく耳にするであろう肉離れ。
筋肉は程良い弾力があってこそ、その力を最大限に発揮します。
しかし、それを理解していても、そんな時にグッと歯を食いしばってしまうと、必要以上に筋肉は固くなってしまい、本来出せるはずの力よりも少ない力しか発揮出来なくなってしまいます。
また、力を込めすぎると初動が大きく・遅くなりますが、程良くを実践してみると、それは小さいながらも滑らかで素早い動きを取れるようになります。
ただ、ここで誤解してほしくないのは、「歯を食いしばるのが悪いことではない」ということです。
力の入れ方が重要、ということです。
ここからご紹介するのは、誰でも簡単に出来るので実際に試してみてください!
まずは、奥歯までグッと歯を食いしばった状態の時、どこに・どんな感じで筋肉が緊張(ここでいう緊張とは、筋肉がギュッと縮こまっているか)しているか確認してみてください。
その後、舌先を上の歯の裏に押し当て上顎の前のほうに舌が当たっている状態で同じように確認してみてください。
このとき、前者は顎に相当な力が入り、肩回りがすごく強張った感じかと思います。
後者の場合、そのような力は特に感じず、ただ、何となく力がこもっている気がしませんか?
この感覚を、いつでも出来るようにすることがベストです!
例えば、短距離を走るときやドリブルの練習をするときなど、簡単に出来そうなところから始めてみてください!
それを意識しなくても出来るようになってくれば、どういうときでも瞬間的に大きな力を発揮出来る状態を作り出せるようになっているはずです!
この方法は、実際のトップアスリートたちが実践しているもののうちの一つです。
例えば、陸上短距離世界記録保持者のウサイン・ボルトは、走ってるとき顎には驚くほど力が入っていないそうです。
日本の古武術なども、全身の力は脱力に近い状態で、最大効果を発揮する運動を行っています。
大分長くなってしまいましたが、こんな話を少しずつ、ボリュームは多めで共有していこうと思います!
ご清聴ありがとうございました!